米国FDAサイトの、原子力緊急時用の液状ヨウ化カリウムの作り方


米国FDA(Food and Drug Administration, 米国食品医薬品局)サイトに、乳児・子供や、その他の錠剤を摂取できない人のために、安定ヨウ素剤の錠剤を液状にする方法が載っていたので、手順を和訳した。
http://www.fda.gov/Drugs/EmergencyPreparedness/BioterrorismandDrugPreparedness/ucm072261.htm(2019年1月10日追記:このリンクは現在デッドリンクになっているが、FDAサイトのこのページに、アーカイヴ記事のリンクが載っている。)
PDFリンクはこちら:http://www.fda.gov/downloads/Drugs/EmergencyPreparedness/BioterrorismandDrugPreparedness/UCM318791.pdf


材料
65 mgのヨウ化カリウム(KIまたはPotassium iodide)錠剤2つ
調理用小さじ(5 cc)
小さなボール
水 小さじ4
飲み物 小さじ4(牛乳、チョコレートミルク、オレンジジュース、コーラなどの炭酸飲料水、粉ミルク、ラズベリーシロップ、水など)

手順
1.ヨウ化カリウムの錠剤を柔らかくする。
 ヨウ化カリウム65 mgの錠剤を2つ、小さなボールに入れ、小さじ4の水を入れる。一分間、水に浸す。
2.柔らかくなったヨウ化カリウムの錠剤をつぶす。
 小さじの裏を使い、大きなかけらが残らないように、ヨウ化カリウムの錠剤を水の中でつぶす。これでヨウ化カリウムの錠剤と水のミックスができる。
3.飲み物を、ヨウ化カリウムの錠剤と水のミックスに加える。
 好みの飲み物を上記のリストから選び、小さじ4を手順2のヨウ化カリウムの錠剤と水のミックスと混ぜる。これで液状ヨウ化カリウムができる。
4.適切な分量を投与する。(日本での推奨服用量に換算した、下記の表の真ん中の赤字部分を参照)

ちなみに、この調合でできる液状ヨウ化カリウムは、小さじ1につきヨウ化カリウム量が16.25 mg(ヨウ素量が12.5 mg)。また、残りは冷蔵保管し、必要があれば7日以内に服用できる。



なお、安定ヨウ素剤予防服用についての詳細は、下記を参照のこと。

緊急被ばく医療研修 安定ヨウ素剤の予防服用





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