2015年11月30日に開催された第21回県民健康調査検討委員会で発表された、甲状腺検査結果の数字が混乱して分かりにくいので、メモ的に整理した。数字は、2015年9月30日時点のものである。また、清水一雄氏が確認を取られていた、本格検査で悪性ないし悪性疑いとされた39人の先行検査結果についても、簡単にまとめた。
先行検査は前回で確定版となっているので、今回は検査結果の紙面報告なし。本格検査の資料はこちら。
先行検査(一巡目)
悪性ないし悪性疑い 114人(前回から1人増)
手術症例 101人(前回から2人増)(良性結節 1人と、甲状腺がん 100人:乳頭がん97人、低分化がん3人)
手術待ち 13人
本格検査(二巡目)
悪性ないし悪性疑い 39人(前回から14人増)
手術症例 15人(前回から9人増)(甲状腺がん 15人:乳頭がん 15人)
手術待ち 24人
合計
悪性ないし悪性疑い 153人(良性結節を除くと152人で、この数字がよく報道されている)
手術症例 116人(良性結節 1人と、甲状腺がん 115人:乳頭がん 112人、低分化がん 3人)
手術待ち 37人
***
本格検査で悪性ないし悪性疑いと診断された39人の先行検査結果
A1判定:19人(エコー検査で何も見つからなかった)
A2判定:18人(結節 5人、のう胞 13人)
B判定: 2人(先行検査では細胞診をしていない)
A1判定だった19人と、A2判定でのう胞が見つかった13人の合計32人では、先行検査以降、先行検査で見つかっていなかった(あるいは、見落とされた)病変が発生し、がんとして見つかったと思われる。これは、甲状腺外科医の清水一雄氏が大津留晶氏に確認を取られていた。動画の25分12秒くらいから、一部大雑把に書き起こした。
清水一雄氏:被災前に発生した甲状腺がんなのか被災後なのかを判別する唯一のデータかもしれないが、A1の19人とA2の18人は、エコーで何も見つからなかった所から発生したのか、それとも元々あったのを見逃したのか?
大津留氏:B判定の2人に関しては、solidな(充実性の)結節があって、(先行検査との)間に時間があるので100%そうとは言えないかもしれないけど、位置的にもそこから出たのだろうと推測している。A1は所見がないので、何もなかった所から発生したと思われる。
清水一雄氏:1mm、2mmの小さなものを見逃した可能性は?
大津留氏:良性・悪性含めて、のう胞は1mm位からはっきりわかるが、結節は5mm前後からになり、結節の中には10mmにならないとわからないものもあり、それは腫瘍のでき方にもよる。前回、今のエコーで見えなかったからゼロだったとは、なかなか言いにくいと思う。
清水一雄氏:ということは、A1は、明らかに本当に見えない所から発生したのか、あるいは(??)ものがあったのか、どちらかということですか?
大津留氏:A1に関しては、前回は通常のエコーの検査では見えにくいという状況だったと思う。Bは(注:A2の言い間違えと思われる)、のう胞が多いんですけど、結節が5名くらいで、場所が後から考えて似たような場所、というのが2名です。(注:これはBの2名と混同してると思われる。)結節はこの年齢ではたくさんあるんですが、そのような状況です。
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