メモ:2017年2月20日発表の甲状腺検査結果の数字の整理


2017年2月20日に開催された第26回県民健康調査検討委員会で発表された、甲状腺検査結果の数字をメモ的に整理した。データは2016年12月31日時点のものである。

1巡目結果は、2016年6月6日開催の第23回県民健康調査検討委員会で公表された追補版に掲載されているデータである。それ以降の追加情報は公開されていないため、2016年9月14日のメモから変わっていない。

2巡目結果は、二次検査の受診率が79.5%、結果確定率が95.0%ではあるが、まだ89人の結果が未確定だけでなく、二次検査も進行中ということで、今回も確定版は出なかった。(なお、2巡目未受診の25歳節目検診対象者の受診結果も2巡目に計上されるため、今後も受診者数が増加する見込みだという。)

2巡目で悪性ないし悪性疑いとされた69人の先行検査(1巡目)結果についても、簡単にまとめた。

2016年5月1日から開始されている3巡目結果では、一次検査受診率が25.9%で、483人の二次検査対象者のうち、143人が二次検査を受診し、うち64人で結果が確定している。1人が細胞診を受診したが、「悪性ないし悪性疑い」ではなかった。

先行検査(1巡目)
悪性ないし悪性疑い 116人
手術症例      102人(前回から変化なし)(良性結節 1人と、甲状腺がん 101人:乳頭がん100人、低分化がん1人)
経過観察中      14人

本格検査(2巡目)
悪性ないし悪性疑い 69(前回から1人増)
手術症例      44人(前回から変化なし)(甲状腺がん 44人:乳頭がん 43人、その他の甲状腺がん**1人)
経過観察中     24人

本格検査(3巡目)
悪性ないし悪性疑い 0人
手術症例      0人
経過観察中     0人

合計
悪性ないし悪性疑い 185人(良性結節を除くと184人
手術症例      146人(良性結節 1人と、甲状腺がん 145:乳頭がん 143人、低分化がん 1人、その他の甲状腺がん**1人)
経過観察中       39人

(**「その他の甲状腺がん」とは、2015年11月に出版された甲状腺癌取り扱い規約第7版内で、「その他の甲状腺がん」と分類されている甲状腺がんのひとつであり、福島県立医科大学の大津留氏の検討委員会中の発言によると、低分化がんでも未分化がんでもなく、分化がんではあり、放射線の影響が考えられるタイプの甲状腺がんではない、とのこと。)

***

本格検査で悪性ないし悪性疑いと診断された69人の先行検査結果
A1判定:32人(エコー検査で何も見つからなかった)
A2判定:31人(結節 7人、のう胞 24人)
B判定: 5人(すべて結節、とのこと。先行検査では最低2人が細胞診をしている)
先行検査未受診:1人

0 件のコメント:

コメントを投稿

220人の手術症例とこれまで報告されてきた臨床データについて

   2024年11月12日に開催された 第53回「県民健康調査」検討委員会 (以下、検討委員会)および3日後に開催された 第23回「県民健康調査」検討委員会「甲状腺検査評価部会」 (以下、評価部会)で、 220例の手術症例 について報告された。これは、同情報が 論文 として20...